【書評・感想】ブレイン・ルール 健康な脳が最強の資産である【多面的アプローチで認知機能を維持できる】
- 2020.12.06
- 書評

書籍
ブレイン・ルール 健康な脳が最強の資産である
ジョン メディナ博士(著)、野中香方子(翻訳)
東洋経済新報社 / 2020年02月21日
概要
脳機能をどのように維持向上出来るかはアマゾン川のように考えるべきと述べられています。アマゾン川は非常に多くの支流が合流することで大きな流れとなっています。脳機能の向上も同様で、複数のアプローチで改善をすることが可能です。
多面的アプローチ
本書では多面的に脳機能を維持向上する可能性のある研究結果が述べられています。個人差の多い領域なので因果関係を証明できていないものもありますが、非常に期待の持てる傾向があります。
友人・家族や様々な年齢層の人との社会生活を維持すること、読書・ゲームや新しい言語を学びながら脳を活動的に保つこと、6〜8時間の規則的な睡眠習慣を早くから身につけることなどが詳細に語られています。他にも運動は心血管系を改善するだけでなく、脳の実行機能も30%向上することがわかっています。
最後に述べられているのは引退についてです。引退は絶対にしてはいけません。このブログではFIREを目指しているので知りたくなかった事実ですが。実際に引退は多大なストレスにつながります。職業を持つことは生きる目的や規則正しい生活につながり、社会的関係を維持することもできます。社会的生活をどのように実現するかというのは、FIREを実現できなかったとしても会社を定年退職すると結局直面する問題になります。時期の問題だけでいずれにしても人生の中で解決しなければいけないことには変わりがないと思いました。
まとめ
日本の沖縄を含めて世界には非常に平均寿命が長い地域がいくつかあり、そこでは100歳以上まで生きる人が珍しくありません。この方達の生活習慣は昨今の老化研究(ジェロサイエンス)の動向と照らし合わせても科学的に理にかなっているようです。
脳の実行機能の向上の側面だけでなくアルツハイマーなどを含めた衰えについても述べられています。平易な文章で事例も多く読みやすい書籍です。
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