【書評・感想】ビジネススクールで身につける 会計×戦略思考【会計数値と企業活動の関係を理解する】

【書評・感想】ビジネススクールで身につける 会計×戦略思考【会計数値と企業活動の関係を理解する】

書籍

ビジネススクールで身につける 会計×戦略思考
大津広一(著)
日経BP / 2021年01月07日

評価

評価 :5/5。

書評

本書の目的は会計用語の解説や記憶ではなく、会計の数値と企業活動をリンクさせて思考できるようになることです。会計の数値は企業活動の結果として表現されるものなので、会計の数値から企業活動の構造を把握することが出来るはずですし、逆に企業活動から会計数値の構成を推定することも出来るはずです。

本書は著者が会計の企業研修を行なっている内容をベースに構成されています。損益計算書と貸借対照表の二つが主な対象になっており、大まかな構成の説明が最初にあります。その後は「企業名から会計数値を予測する」、「会計数値から企業名を予測する」といったワークを通して会計の読み方を実践的に学べる内容が続きます。研修の場ではグループワークになっているため、実際にあり得そうな受講者の会話も挟みながら進んでいきます。

会計数値は常に疑問や仮説を持って読むことで内容を深く理解できるということが何度も述べられます。学習する際には普遍的に重要な考え方だと思います。「なぜこの会社は販管費が高いのか?」「売上原価は他社や理想と比べてあるべき姿になっているか?」など定量的な会計という世界において、その数値をどのように理解するかという訓練を繰り返すことで、より正確にその企業を理解する助けとなります。自社の会計数値を定性的に理解できれば、より収益を上げるための経営判断も正確に下すことができるようになるように思います。

経営に直接関与する立場ではなくても会計を理解しておくことで、自社を含めて会社という組織や経営陣の判断をより理解できるようになると感じました。